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」は、そんな実感とは異なる調査結果を示していた。

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件国内総生産(GDP)、平均余命、寛容さ、社会的支援、自由度、腐敗度を基に各国の幸福度を測ったこの報告書によれば、世界で最も幸福な国々は主に北欧諸国が占めていて、なかでもデンマークは全体のトップに輝いていたのだ。幸福度に関して、スカンジナヴィア諸国──デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデン──は他国を大きく引き離しており、過去6年の世界幸福度報告書でこれら5カ国が上位10位の圏外に脱落したことは一度もない。スカンジナヴィアの国がトップ10に入らなかったのは、最初の12年版で20位だったアイスランドが唯一で最後だ(アイスランドは過去2年は4位につけている)。

スカンジナヴィア諸国以外の多くの国に暮らす人はかねてから、北欧の人はより「よい」生活を送っているのではないかと、感づいていた。それが12年の世界幸福度報告書のしっかりしたデータによって、ようやく裏づけられたのだとも言える。現に20世紀半ば以降、スウェーデンのイケアに代表されるようなミニマルで機能性の高い北欧デザインは、わたしたちの住居のデザインの基調となってきた。例えば、屋内にキャンドルをともしたり、コーヒーマシンを置いたりするのは、デンマーク語で「ヒュッゲ(Hygge)」と呼ばれる心地よさやぬくもりを、少しでも生活に取り入れようとする工夫なのだ。また米国では、大統領選の指名を争う進歩派の候補者たちが、資本主義が生み出した“痛み”を明快でプラグマティックな社会福祉政策で和らげる平等主義的な国家の模範として、スカンジナヴィア諸国に言及している。

北欧からイメージを拡げる

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件ただ、スカンジナヴィア諸国が進歩主義的な国家の象徴のように見られるようになったもともとの理由は、そのほかの地域がほぼ1世紀にわたって混乱と失望に見舞われてきたからだった。そしてここに来て、幸福度で10年近く上位を独占するという華やかな実績の陰で、「スカンジナヴィアモデル」にはほころびも見え始めているようだ。実際、「国民総幸福量」という概念が世界的に定着してきたこともあり、スカンジナヴィア地域はブランドの再構築を迫られるようになっている。

スカンジナヴィア神話の起源

わたしたちがしきりにスカンジナヴィアを取り上げるようになった起源は幸福度報告書やヒュッゲ、さらにはイケアも通り過ぎて、ある1冊の本にまでさかのぼる。米国のジャーナリストであるマーキス・ウイリアムズ・チャイルズが1936年に執筆した『』だ。当時のスウェーデンでは富の不平等が拡がろうとしていたが、この本はスウェーデン社会が強固な労働者協同組合を維持し、産業界に目を光らせることでそれに対処した姿を活写していた。当時まだ大恐慌のただ中にあった米国では、チャイルズの本は資本主義に対する新しい見方を提示するものと受け止められた。事実、大統領フランクリン・ルーズヴェルトは、労働者協同組合という組織の実態を調べ、スカンジナヴィアでどんな失業対策がとられているのかを探るため、スウェーデンに調査団まで派遣している。

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件「スカンジナヴィア諸国は地政学的に果たす役割や経済的なインパクトといった観点からよりも、社会から得られるアイデアの面で重要な意味をもつ。そう語られるいわば原点になったのが、その本でした」と、スウェーデンのセーデルトーン大学現代史研究所の研究員、カール・マルクルンドは説明する。この本が出版されたころ、米国は大恐慌のため依然として極めて高い失業率に苦しんでいたのに対して、スカンジナヴィア諸国の経済はおおむね回復を果たしていた。

マルクルンドによると、スカンジナヴィア諸国が大恐慌から自国を守るためにとった経済政策は、イデオロギーではなくプラグマティズムに根差したものだった。「これらの国はとても規模が小さい輸出志向の経済で、労働者の雇用の維持と、資本家による商品の輸出のどちらも極めて重要なのです」。米国は国内人口に対して高い比率を占める移民に、英国は世界に拡がる帝国に、それぞれ安価な労働力の供給を委ねることができた。それに対して、スカンジナヴィア諸国は、自国の経済がしっかり回り続けるようにする政策を実施するしかなかった。だが、それが功を奏したというわけだ。

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件わたしたちが現在スカンジナヴィア諸国に対してもっているような認識が出来上がったのも、そのころのことだ。英国が崩れゆく帝国に必死にしがみつき、ドイツではナチスが台頭してくる一方で、スカンジナヴィア諸国は驚くほど安定していた。マルクルンドは言う。「それらの社会に比べると、北欧の社会は、昔ながらのよさが残る辺境の地のような感じに見えたのでしょう。あそこでは現代っぽさと伝統が甘美に調和しているようだ、と」

大恐慌時代に求められた“希望の光”

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件世界が資本主義の危機に直面したときに、スカンジナヴィア諸国は相対的に危機を免れている存在として希望の光になった。それはスカンジナヴィア諸国自体が魅力的だというよりは、ほかの地域がどこも荒波に見舞われているようなときに、わたしたちの道しるべの星になるという意味だ。その星が「何という星か」は大して重要な問題ではなく、要するにスカンジナヴィアの国であればどこでもいい。例えば、1990年代の世界金融危機でスウェーデンが自国の銀行の救済に追い込まれると、米国のメディアはいわゆるスウェーデンモデルは終わってしまったのではないかと騒ぎ出した。だから世界は「新たなスウェーデン」を見つけたと、マルクルンドは言う。それがデンマークだった。

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件「米国のメディアにとっては、北欧のどこかの国に引き続き進歩主義のあるべき方向性を照らす灯台になってもらう必要がありました。そんなわけで、スウェーデンが称賛されていたのとまったく同じ価値を代表する存在として、デンマークがにわかに注目され始めたのです」。世界はスカンジナヴィアのどこかの国を必要とし、その国を見つける。その国はひどい状況から脱出するための道を指し示す──。だが、スカンジナヴィア諸国の成功が「幸福」という観点から捉えられるようになったのは、21世紀への変わり目を迎えてからのことだ。

「自分たちが幸福だと考える人なんて、誰もいなかったと思いますよ」と話すのは、90年代の金融危機時にフィンランドで育ち、『』を執筆したジャーナリストのアヌ・パルタネンだ。「早い話が、フィンランド人は自分たちが幸福だなどと言われると、何とぼけたことを言ってるの? と思います。フィンランド人の国民性を表すのに『幸せな人』というのはそぐわないんです」

スカンジナヴィア諸国の「成功」の秘けつ

それでも、世界はスカンジナヴィア諸国の人たちに対して、あなたたちは幸せだと言い聞かせ続けている。2018年版の世界幸福度報告書では、そのフィンランドがランキングの首位となり、以下ノルウェー、デンマーク、アイスランドと続いた。問題は、よく知られている通り、「幸福」というのは実に曖昧な言葉だということだ[編註:19年版では、首位のフィンランドのあとに、デンマーク、ノルウェー、アイスランドと続いた]。

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件「突き詰めれば、幸福自体の問題になります。幸福がどう定義され、どう分配されるか、という問題です」と、デンマーク幸福度研究所のビアケアも言う。世界幸福度報告書の主なランキングでは、人がある特定の時点にどのくらい幸せと感じているかを調べているのではなく、回答者に自分の生全体を「0」(考えられる限り最悪)から「10」(考えられる限り最高)の10段階で評価してもらっている。これに対して、わたしたちが普通考えるような幸福──ある時点で感じ、次の時点では消えているような移ろいやすいもの──は、研究者の世界では「感情的幸福感(affective happiness)」と呼ばれている。そして、実はデンマークは、世界幸福度報告書のランキングで1位になった12年、こちらの感情的幸福感のほうでは世界100位に沈んでいた。、デンマークでは不幸感が高まっており、特に若者の間ではそれが顕著だという。

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件スカンジナヴィア諸国がたけているのは、実際には不幸を最小限に抑えるということだ。無償の教育や医療、手厚い社会福祉政策からなるスカンジナヴィア諸国の制度は、確かに困窮を未然に防ぐうえでは強力だが、それによって人々の気持ちが浮き浮きするようになるわけではないだろう。ビアケアは所属先の幸福度研究所について、本当は「困窮度研究所」という名前のほうがふさわしいのかもしれないと冗談めかしながら、こう話す。「政府が最も関心があるのは、まさに極度の困窮を軽減することではないでしょうか」

世界幸福度報告書の考案者のひとりで、その実際の作成にも携わってきたリチャード・レヤードも同様の見解を示す。「幸福度が低い人々がいない、という点に、もっと注意を向ける必要があります。私的な行動に関しても、公的な政策に関しても、最も幸せではない人たちを支援することのほうが、ほかのすべての人を支援することよりも大切だと考えています」。デンマークは、世界でも有数の幸福な国であると同時に、国民の間で幸福の分配が比較的行き渡っていない(幸福度があまり均等でない)国でもある。つまり、暗い顔をした人と喜びに満ち溢れた人に二分される国よりは、すべての人がそこそこうれしそうにしている国のほうが健全だというわけだ。

レヤードの見るところ、デンマークのような状況が生まれる背景には、スカンジナヴィア諸国に共通して見られる考え方がある。「スカンジナヴィア諸国は、若者がほかの人と共通するところを探りながら成長するよう促されるという点で、基本的に平等主義で幸福度のバラツキが少ないと言えます。それに対して、アングロサクソン系の極めて個人主義的な文化では、自分がほかの人とどう違うか、もっと言えば、ほかの人よりもどう優れているかを示せるように、育てられるのだと思います」。だとすれば、スカンジナヴィア諸国の「成功」の秘けつは、国民が幸福になるのを制限しないことよりも、国民の間で不平等が拡がるのを制限し、あまりに多くの人が惨めな生活を送ることがないようにする、一連の政策にあると言えそうだ。

幸福と引き換えの重荷「スカンギルト(ScanGuilt)」

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件とはいえ、幸福自体にも重荷が伴う。ノルウェーのオスロ大学の研究者、エリザベート・オクスフェルトは「」と題した論文で、スカンジナヴィア文化が罪の意識と切り離せない点に注意を促している。「わたしたちには、自分は世界で最も恵まれているというような感覚があります。この『恵まれている』というのは、ある程度、わたしたちが論じている幸福と重なります。そして、ほかの地域の悲惨な状態を目の当たりにすると、すべての人とは言わないまでも、多くの人は罪悪感を感じているように思えます」

オクスフェルトはスカンジナヴィア諸国の人に特有の、こうした罪の意識を「スカンギルト(ScanGuilt)」と名づけている。そのせいなのか、スカンジナヴィア諸国は地政学的にはさほど目立たないにもかかわらず、世界が抱える問題の解決に対しては経済規模に比べ大きな負担をしている。スウェーデンの対外援助額の(15年には国民総所得比=GNI=で1.41パーセント)で、ノルウェー、デンマーク、フィンランドも10位以内に入っている。もしかすると、グレタ・トゥーンベリが始めた「気候のためのスクールストライキ」運動がスウェーデンから起こったのも、特に驚くべきことではないのかもしれない。

だが、幸福度ランキングでスカンジナヴィア諸国が上位を独占する状態も、この先長くは続かないかもしれない。過去1世紀にわたってスカンジナヴィア諸国は、幸福の実現に取り組む人たちから称賛を集めてきたわけだが、デンマーク幸福度研究所のビアケアによると、国民の幸福度を高める行動の面ではほかの国々がリードし始めている。「実際に(幸福度を)政策づくりに取り入れることに関しては、わたしたちはフロントランナーではありません」。半面、最近注目を集めているのが、オセアニア地域のニュージーランドだ。ニュージーランド政府が19年5月に発表した予算案のなかで、首相のジャシンダ・アーダーンは、経済成長よりもウェルビーイングを優先させる方針を示し、子どもの貧困軽減やホームレス支援、メンタルヘルスの増進といった政策に多額の予算を充てることを明らかにしている。

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一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件レヤードも、スコットランドやアイスランド、コスタリカなどで、政府が幸福度を直接の目標にした政策を試していることに言及し、こう続ける。「(幸福度の)測定という面ではかなりうまく、またかなり早く進みました。そのあとに続かなければならないのはもちろん、状況を改善するために何ができるか、ということです。そして実際に、政策立案者が、幸福をもたらすことを政策の目標とさせられるか、です」。レヤードによると、政策のなかには比較的簡単に転換できるものもあるという。例えば、現行のほとんどの医療制度の下では、身体の健康のために予算が偏って配分されている。精神の健康が幸福にもたらす影響が軽視されているのだ。

そのため「精神面の健康にもっとリソースが配分されるようにすれば、どの国でも幸福度が大幅に上がるはずです」と、レヤードは断言する。「政治家には、人々の幸福度に影響しているものを探り出し、それを軸に政策を練っていく理由が充分あると思います」とも語る。

揺らぐフロントランナーの地位

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件わたしたちは今後はお手本をどこに求めたらよいのだろうか。スカンジナヴィア諸国については、欧州連合(EU)との距離が縮まってきている(スウェーデンとフィンランドは1995年にEUに加盟)こともあり、その意味でも抑制の利かない資本主義に対するオルタナティヴとしての性格は弱まってきている。また、スウェーデンでは80年代以来、不平等が経済開発力機構(OECD)加盟国のなかで拡がっており、フィンランドとデンマークもOECDの平均を上回るスピードで不平等が拡がっている。スウェーデンの研究所のマルクルンドは、こう警鐘を鳴らす。「いわゆる北欧ブランドは、この地域や国のアイデンティティを特徴づけるようなものになっていますが、ある意味、北欧諸国自体よりも有名な商品になってしまっていて、ひとり歩きしているように見えます」

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件スカンジナヴィア諸国は、こうした状況を変えようと躍起になっている。スカンジナヴィア地域の政治協力を調整する政府間組織である北欧会議は2016年、ブランド戦略の専門家やPR会社からなるチームを編成し、北欧ブランドの国際的なプロモーションに乗り出した。当時の事務局長であるダグフィン・ホイブローテンはその目的を「北欧の考え方や解決策を世界中の人に知ってもらうこと」と、。

マルクンドはスカンジナヴィア諸国について、今後はグローバリゼーションから利益を得ることだけでなく、資本主義がもたらす問題への処方箋として自らを売り込んでいくことも、ますます難しくなっていくだろうと予想する。では、ニュージーランドが8位でスカンジナヴィア諸国のすぐ下につけていた。世界に次の金融危機が忍び寄ってきたとき、各国がコペンハーゲンではなく、クライストチャーチに解決策を探るというのは、充分ありえる話だ。

※この記事は、テクノロジーが幸福や福祉、生活スペースをどう変えているかを深掘りしたシリーズの1本だ。世界で最も幸福な国を動かしているものから、わたしたちが日常的に使っているアプリまで『WIRED』はテクノロジーや思想がわたしたちのウェルビーイングをどのように──よい方向にせよ、悪い方向にせよ──変えているのかを追っていく。

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