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WIRED PROMOTION

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Awarded Innovator

Healthcare

酒匂真理

医療とAIで、途上国に医療革命を。
新たな世界は「つなぐ」ことで訪れる。

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件かつて農学の研究者を目指していた酒匂真理は、いま人工知能(AI)などのテクノロジーを用いることで、バングラデシュの医療体制を根底から変えようとしている。大きな転換をもたらそうとしている彼女自身もまた、自らの生を何度もラディカルに問い直していった人物だった。なにしろ池袋の路上でスカウトされたのが転機だったというのだ。そこから現在にいたる道筋とその理由を知ることは、イノヴェイターの生き方を知ることにもつながってくる。

PHOTOGRAPHS BY KAORI NISHIDA
TEXT BY FUMIHISA MIYATA

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件2019.10.04 Fri

Profile

酒匂真理

MARI SAKOH

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件 miup(ミュープ)社長。東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程修了(農学修士)。高校時代より貧困問題に関心を抱き、研究者を目指して途上国開発に携わる。IT企業でのインターンを経て、起業を志すようになる。外資系消費財メーカーに勤めた後、2015年にmiupを設立。バングラデシュでITを用いた医療関連事業を展開する。

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件人工知能(AI)を用いた検診・遠隔医療システムを途上国へと広めていく──。そんな“硬質”ともいえる事業内容とのギャップに驚くほど、miupを率いる酒匂真理は向こう見ずな心性をもち合わせている人だった。確かな見識をもつ一方で、インタヴューの後半で語られた波乱万丈の日々、激動の変化を生きる喜びを、彼女はいま噛みしめている。

──miupはAIなどを用いた検診・遠隔医療システムの研究開発を進めています。どういった仕組みなのか、またどのようにバングラデシュで広めていこうと考えているのか、最初に教えていただけますか。

わたしたちがバングラデシュに進出した当初から取り組んでいる事業なのですが、バングラデシュの農村部は1,5000人の住民に対して医師が1人しかいないような状況なんです。その一方で、ジェネリック医薬品が主要生産国でもあることから大量生産されて流通しており、薬局の数もとても多いので安価で手に入れられます。ただ、きちんとした資格もなく処方している薬局も多く、どんな症状であろうと抗生物質を処方するようなことは日常茶飯事で、抗がん剤のような命にかかわる薬であっても、ノンプロフェッショナルかつイリーガルな薬局で売買されてしまうことがあるんです。

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件優れた発想力と革新によって「新しい未来」をもたらすイノヴェイターたちを支えるべく、『WIRED』日本版とAudiが2016年にスタートしたプロジェクトの第3回。世界3カ国で展開されるグローバルプロジェクトにおいて、日本では世界に向けて世に問うべき"真のイノヴェイター"たちと、Audiがもたらすイノヴェイションを発信していきます。

こうした事態に対してわたしたちは、もともとAIを用いて人的コストを削減しながら、症状やヴァイタル値から統計的処理を行い、罹患している可能性の高い疾患や処方箋を示唆する診断補助システムや、遠隔医療のシステムといったものの開発を進めてきました。いまはここからさらに発展して、国際協力機構(JICA)のSDGsビジネス助成制度で支援いただきながら、機械学習を用いた“予測”の領域に踏み込んで、実証実験を進めています。

──“予測”のシステムとは、どのようなものなのでしょうか。

患者さんたちの大量かつ詳細なヴァイタルデータや問診の結果を分析した上で、その相関を機械学習にかけ、将来の健康リスクを計算し、改善をアドヴァイスするシステムです。というのも、バングラデシュではいま、糖尿病といった慢性疾患が爆発的に増えているんですよ。それなのに健康診断は普及していませんし、慢性疾患は自覚症状が出てから対処するのでは、すでにかなり進行してしまいがちです。そこで精度の高いシステムによって、これらの慢性疾患を早めにスクリーニングすることを目指しています。

──慢性疾患が広がっている背景には、バングラデシュが経済的に発展していることもあるのでしょうか。

そうだと思います。わたしが事業を始めたころは、田舎に行ったときも、そこら中に生えているヤシの実を切って、ココナッツジュースでおもてなししてくれたんです。でも最近は、太陽光パネルなどが普及して電気が通るようになったので、キンキンに冷えたコーラを出されます(笑)。貧しくて栄養失調になって結核になることも多かったのですが、いまではみんな、本当にマンガみたいな山盛りのご飯を食べていますから。

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件そうしたなかでわたしたちmiupは、先ほどお伝えしたような遠隔医療やスクリーニングのシステムの研究開発を進めています。他方で収益源にしているのは、都市の中産階級以上の富裕層向けのデリヴァリー式の検診サーヴィスや、医療機関向けの臨床検査センター運営というBtoBのサーヴィスですね。

人工知能と途上国との接点は、意外なことがきっかけで訪れたのだという。

──そもそも酒匂さんは、バングラデシュともAIとも縁が薄かったと思います。最初に途上国への関心が芽生えたのは、13歳で単身海外に飛び出してからとのことでした。家族も親戚も医者である環境から距離を置きたい、という思いだったそうですが。

はい。小さいころから医者になれ、病院を継げと言われ続けていたことにすごく嫌気がさしまして……。中学生のときに海外に出て、高校のときはニュージーランドの学校に通っていたんですが、日本に帰りたくない夏休みとかにアジアの途上国をバックパッカーみたいに巡っていたんです。そのときに、自分が無知だったことを痛感しました。現地で友達になった同い年ぐらいの女の子が、毎日ゴミ捨て場にアルミ缶を拾いに行って、家族を養っていて……。

それから国際機関が支援しているNGOで、フェアトレード商品を先進国に売るお手伝いをするようになったんです。でも、頑張って“想い”を広げようとしても、巻き込める人が少ないなあ、と感じたんですね。もう少し資本主義の、ビジネスの仕組みにのっとったやり方でないと、広がらないんじゃないか、って。

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件でも、わたしの家系にはビジネスパーソンがひとりもいなくて……。そこで大学では研究者を目指して、気候変動に対処して安定的な食糧増産を達成するために、未来を予測してモデリングするという研究をしていました。

──そこから現在まで、どんな転換があったのでしょうか。

実は大学4年生のとき、池袋の路上でスカウトされたのが大きなきっかけなんですよ。

──……どういうことでしょうか?

夏に院試を受けて、無事に合格したんです。単位もとれていたので、あと半年の自由な時間をどうしよう、と思っていたんですね。アルバイトもそれまで家庭教師ばかりで、いわゆるビジネスには触れておらず、世界の潮流である“資本主義”を知らないまま研究者の道に行くのもどうなんだろう…と悩んでいました。そうして池袋の街を歩いていたら、怪しげなスカウトの方に熱心に勧誘されたんです(笑)

いや、わたしはこういう道に進むことを決めているので……と断りかけたときに、ふと名刺を見たら「代表取締役」と書いてあって。ハッとしました、まさに周りにいなかったビジネスパーソンですから。「半年くらいスタッフとして働かせてくれませんか」と、わたしから逆にお願いしたんです。

──怪しげな相手に対して、ものすごい行動力と決断力ですね(笑)

そうですよね。その人は、自分のところはスタッフとして働くには適した環境じゃないから、知り合いに声をかけてみると言ってくださって。後日、「あなたに興味があるという会社の社長さんがいたので紹介しますね」と連絡があったんです。でも、どういう人かわからないので、オープンカフェで待ち合わせて、いつでも逃げられるようにスニーカーで会いに行きましたけど……(笑)

そのときに出会ったのが、のちにアプリ化して大流行したウェブサーヴィスを運営している企業の創業者だったんです。高卒で、そのウェブ・サーヴィスにいたるまでにもいくつも会社をつくってはバイアウトしていた方でした。当時は立ち上げ直後だったサーヴィスを、これからアプリ化してPVを伸ばすんだという話も、何から何までわたしには新鮮だったんです。自分の家族は死ぬまで医者として働くのが普通でしたし、わたしもひとつの研究をずっと続けていくと思っていましたから。

サーヴィスの内容ではなく、そうしたあり方に惹かれて、「一生懸命に働きますから、弟子にしてください!」と、インターンのようなかたちで半年間働きました。PV数は爆発的に伸び、取引先も大手IT企業や広告代理店になりましたし、わたしも海外の拠点立ち上げを現地で手伝いました。わずか数人のスタッフでも、ITにはこんな可能性があるんだと知って、考えが変わっていったんですね。途上国の人たちの生活も、この力で変えられるんじゃないか、と。

バングラデシュで運用している遠隔医療システムの一例。スマートフォンの画面に、対応できる医師が表示されている。PHOTOGRAPH BY MIUP

──そうした変化を体験し、研究生活から一般企業への就職も経て、2015年にmiupの立ち上げにいたったわけですね。

はい。共同創業者の長谷川嵩矩くんは大学時代の同級生で、以前から知り合いでした。彼はバイオヘルスインフォマティクスなどが専門で、高度な統計モデルを扱っていた一方で、わたしの研究分野でも統計やシミュレーションモデルなどを扱っていました。農学と医学で学問は違えど、多くのデータを解析して未来を予測するという意味では共通で、このような技術を用いて社会実装できないかと議論を重ねていったんですね。AIなどの情報技術も、ともに近い領域でした。

長谷川くんも研究が社会に実装されるまでの長い道のりに、葛藤を抱えていました。ふたりでアイデアを出すなかで固まっていったのが、冒頭にお話ししたようなビジネスの原型なんです。立ち上げにあたってアフリカやアジアをまわりましたが、人口密度が世界で最も高いといわれながらも医療不足のバングラデシュに可能性を感じて決断し、いまにいたります。バングラデシュは人口密度が高くてPDCAを回しやすいというのも理由です。

──ビジネスの観点から判断してバングラデシュを選んだ結果、思わぬ出来事に出会ったことはありますか。

それは……テロですね[編註:2016年のダッカ・レストラン襲撃人質テロ事件]。会社をつくったあとにIS(自称・イスラム国)の活動がバングラデシュでも表面化してきたのですが、あのレストランは、わたしが住んでいたところから数分。おいしいケーキも売っていて、しょっちゅう行っていたんです。精神的にすごくショックを受けてしまって、しばらくは外にも出られず、仕事も全然進まなくて……いったん帰国するしかなくなってしまいました。

──途上国の人々を助けようとするなかで直面したのが、あの悲劇だった、と……。

はい。また現地に行こうとしたら、親もショックを受けて倒れてしまって。ここまで心配をかけてまでやるべきか悩んだのですが、現地人のスタッフたちが「あきらめないで。マリが戻れるようになるまで、わたしたちが支えておくから」と。前に進もう、と言ってくれたのは現地の方々でした。それでまた、頑張ろうかなと思えたんです。

事業の立ち上げにあたって、人口密度が世界で最も高いといわれながらも医療不足のバングラデシュに可能性を感じたのだという。

──酒匂さんはいま、AIを含めた情報技術を用いる医療ビジネスへといたったわけですが、結果として医療に携わることに抵抗はなかったのですか。ご家族とはいまは“和解”されているそうですが。

一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件かつて「医者にだけはならないぞ」と思って海外に飛び出したわけですから、途上国と相性がいいということは頭ではわかっていても、最初は正直とても嫌でした。サーヴィスを構築する上で臨床の知識が必要なのですが、医者の皆さんはとても忙しいですし、環境も恵まれていますから、わざわざリスクをとってヴェンチャーに力を貸してくれる方も当初はなかなか見つからなくて……。「ああ、親の言うことを聞いて医者になっていたほうがよかったのだろうか」と、すごく悩みましたね。

でも、医者もAIの専門家も、あるいは現地のオペレーションなども、そうしたものをつないでいかないと、新しいものってできないじゃないですか。わたしが医学教育だけずっと受けていたら、たぶん途上国に興味をもたなかったでしょうし、ITもわからなかったはずです。そうしたことを薄く広く学んだ経験を生かして何をするのか──それらを「つなぐ」ことで、どんな世界ができるだろうと考えるのが、自分の仕事だと思えるようになっていきました。いろいろ紆余曲折はあったからこそ、いまの視点が得られたんだなと、肯定できるようになったんですね。

──まさにいまは、ひとつのあり方というよりは、刻一刻と見える世界が変わる日々を生きている、ということなのだと思います。

すごく楽しいです。こんな世界と出合えてよかったな、って。わたしは田舎の閉鎖的な環境で、昔からラディカルなことばかり言っているような子で、ずっと自分のことを社会不適合者だと思って生きていましたから。むちゃくちゃ荒れていたころは、金髪に舌ピアスでしたし(笑)。「あまり笑わないね」と言われていたくらい自分の感情を表に出さないようにして、そうやって社会に適応しようとしていました。

それが毎日状況がコロコロと変わるなか、自分もどんどん変化するヴェンチャーの世界にやってきて……。「居場所ができた!」と思っています。いまは本当に心地いいんですよ。

Audi Story 06

「技術の実験室」としてのレース

レースは技術の実験室である──。そんな信念をもってモータースポーツに力を注いできた、Audi創業者のアウグスト・ホルヒ博士。彼の姿勢は伝統としていまも受け継がれ、Audiは独創的な技術を次々に開発してレースに投入することで、栄光の歴史を築き上げてきた。その後のレース界で中心となっていくミドエンジンレイアウトの優位性をいち早く証明し、フルタイム4WD技術「quattro(クワトロ)」で世界ラリー選手権(WRC)を席巻、ルマン24時間レースではディーゼルエンジンでガソリンエンジンを制する──。そして電気自動車(EV)のレース「フォーミュラe」で培った技術によって、新たにEVの歴史にも名を刻もうとしている。磨き上げられた最高峰の技術は量産車に導入され、「Vorsprung durch Technik(技術による先進)」というスローガンにふさわしいクルマをつくり続けてきたのだ。(PHOTOGRAPH BY AUDI AG)

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AudiInnovation一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件

Audi Q8の実力

その外科医がつくる手術の未来は、
一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件移動という「思索の時間」から生まれる

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Maker

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一比分直播,竞猜网站,比赛竞猜软件 そのために、マイクはステージに置いてきた。

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北野華子

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Maker

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それが「起業家」の役割だから。

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ART

舘鼻則孝

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その「交差点」で、ぼくはつくり続ける。

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